ジョーンズ骨折
第5中足骨基部は短腓骨筋の付着部でさらに第4中足骨と立方骨の間に、底側足根中足靭帯などの結合組織で強く結合されています。

この解剖学的特性により、ランニングやカット動作・ステップ・ターンの繰り返しの動作により第5中足骨近位骨幹部(第5中足骨基部より約2〜3㎝の部分)に疲労骨折が生じます。

ジョーンズ骨折は力学的、解剖学的な特性から遷延治癒や偽関節に移行しやすく難治性であることが広く知られています。
難治性の理由として第5中足骨近位骨幹部に介達的なテンションが集中しやすい力学的特性に加えこの部分の血流が少ないという解剖学的特性があるためです。
ジョーンズ骨折はどのような人に起こりやすいのか?
サッカーやバスケットボールなど急な切り返し動作が多いスポーツに好発します。
ここがポイント。
レベルの高い選手になりやすい疾患となっています。
以前サッカー日本代表の香川真司選手や清武弘嗣選手もジョーンズ骨折になっていました。
高いレベルでplayされていて第5中足骨近位骨幹部に圧痛を認める場合はこの疾患を疑ってみましょう。

治療方針は基本的に手術療法(髄内釘固定)が主流となっています。
骨癒合にもよるが約12週で復帰が可能です。
保存療法では約半年間の安静が必要と言われており、早期の運動復帰を望まれる方は手術療法が望ましい。
またこの疲労骨折はとても再発がしやすい疾患になっており
手術療法の一番の目的は骨癒合より再発予防が目的で手術が行われます。そのため髄内釘を入れれば抜釘しないのが一般的となっております。